- 2026年9月25日
民泊の写真の撮り方|予約が入るコツ・撮影代行の相場と選び方・著作権の注意点
同じような立地、同じくらいの広さ、同価格帯の物件が予約サイト上に並んでいるのに、片方にだけ多く予約が入る。 民泊の掲載ページを見比べていると、そういう場面によく出会います。差がついているのは設備だけではなく、多くの場合は写真です。私たちTABILMOは一棟貸し専門の予約サイトとして、数多くの施設の掲載ページを見てきました。その経験から言えるのは、写真がいまいちで予約の入りがまずまずな施設は、カメラの性能というよりも「何を・どの順で見せるか」でつまずいているということです。 予約サイトで集客するのに重要なのは、まずは最初に目に入るサムネイル画像です。その次に他画像の掲載順や、写真の質などと続きます。この記事では、民泊施設における写真撮影の具体的なコツから、プロに依頼するときの代行先の選び方まで解説。そして意外と見落とされがちな外注した写真の著作権についても見ていきます。 ※この記事で扱うのは予約サイトなどへの掲載用の物件写真です。チェックイン時の本人確認に使う顔写真は目的・扱いが別のものなので、そちらはセルフチェックインでの本人確認の方法をご覧ください。 民泊の写真で予約の入りが変わる理由|カバー写真と掲載順の役割 結論から言うと、写真の枚数や画質より先に効くのは、どの1枚を先頭に置くかです。 検索結果で見られている、最も重要な1枚目の写真 ゲストが宿を探すとき、最初に見ているのは施設一覧の画面です。そこに表示されるのは物件名と価格、そしてサムネイル1枚。この段階で「詳細ページ開くかどうか」が決まるため、2枚目以降がどれだけ良くても、1枚目で選ばれなければ見てもらえません。 最も汎用性が高いのは横長画像です。例えばTABILMOやAirbnbだと施設検索の一覧画面では、横長画像が表示されます。そのため、カバー写真は横長で、その宿の性格が一目で伝わる1枚を選ぶのが基本になります。 一棟貸しなら、広いリビングや庭・テラスといった「みんなで集まる場所」が候補になりやすいでしょう。玄関や廊下のような限定的な情報しか持たない写真を先頭に置くと、一覧では埋もれてしまいます。 逆に言えば、開いてもらえたあとは2枚目以降がすべて比較の対象になります。つまり、1枚目は「開いてもらうための写真」、2枚目以降は「決めてもらうための写真」と役割が分かれるということです。 一棟貸しは「部屋」ではなく「棟まるごとの体験」を見せる ホテルや1部屋単位の民泊であれば、部屋の内観が伝われば判断できます。しかし一棟貸しを探している方は、たいていグループや家族での滞在を前提にしています。知りたいのは「何人で泊まれるか」「みんなでどう過ごせるか」です。 そのため一棟貸しの写真では、次の3点が伝わる構成にすることが重要になります。 定員の根拠 — 寝室が何室あり、それぞれどんなベッド構成か 集まれる場所 — リビング・ダイニングの広さと席数 その宿ならではの体験 — 庭、BBQスペース、テラス、眺望、温浴設備など 「きれいな部屋の写真が10枚あるのに寝室は1室しか写っていない」という掲載ページは珍しくありませんが、これでは定員6名と書かれていても実感が湧きません。書いてある情報を写真で裏づけるという発想が要ります。 予約が入る民泊写真の撮り方7つのコツ ここからは実際の撮り方です。順番に押さえていけば、特別な機材がなくても掲載ページの印象は変わります。 ① 明るさ — 日中の自然光を主役にして、室内照明も全部つける もっとも差が出るのが明るさです。暗い写真は、それだけで部屋が狭く古く見えます。 基本は日中、晴れた日に、カーテンとブラインドを開けて撮ること。そのうえで室内の照明もすべて点灯させます。自然光だけだと窓際と奥で明暗差が出すぎるため、室内照明で影を和らげるイメージです。Airbnbも、採光と照明を活用すること、フラッシュを切って自然光を主光源にすることを推奨しています(2026年9月時点・Airbnbリソースセンター)。 時間帯は光が安定する午前中から昼過ぎが扱いやすく、窓の外が白く飛ぶ場合はHDR機能を使うと室内と窓外の明るさが両立します。 ② 広く見せる構図 — 超広角に頼りすぎない 「広く見せたい」と思って超広角(スマートフォンの0.5倍など)を多用すると、壁や家具が引き伸ばされたり歪んだりして不自然になります。実物より広く見えること自体がのちのトラブルの種にもなるため、歪みが目立たない範囲の広角に留めておきましょう。 写真構図で重要なのは、レンズより立ち位置(カメラの位置)です。 部屋の角から対角線方向に撮る — 部屋の角に視線が誘導され、奥行きが出て広く見えます カメラの高さは腰から胸のあたり(1.2m前後) — 目線の高さより少し低めにすると、床面積が伝わりやすくなります 手前に余計なものを置かない — 画面手前に椅子の背などが入ると圧迫感が出ます ③ 水平・垂直を合わせる 素人っぽく見える原因の一つが傾きです。ドア枠や柱、窓枠といった縦の線が斜めになっていると、部屋全体が不安定に見えます。カメラアプリのグリッド表示と水平インジケーターをオンにし、縦の線が画面の縦線と平行になるよう構えると傾きを抑えられます。 また、三脚があれば積極的に活用しましょう。三脚がない場合は、壁や家具にカメラを預けて固定するだけでも綺麗に撮影できます。 ④ 生活感を消す線引き — ただし「用意されている物」は見せる 掃除と片づけは撮影の前提です。次のものは画面から外しましょう。 私物(洗面台の歯ブラシ、リモコンの束、置きっぱなしの書類) ゴミ箱、掃除道具、洗剤のボトル 露出した配線、延長コード 段ボールや保管中の備品 一方で、ゲストに提供するものはむしろ写すべきです。タオルをきれいに畳んで置く、食器を並べる、コーヒーセットをセッティングするといった見せ方は、「何が用意されているか」を写真で伝える役割を持ちます。何を備えるべきかで迷う場合は、民泊アメニティの選び方を参考にしてください。 ⑤ 撮る順番と掲載順 撮影と掲載の順番は、ゲストが宿を想像する順番に合わせます。 カバー写真(その宿を象徴する1枚) リビング・ダイニング キッチン 寝室(全室。ベッド構成が分かる角度で) 水回り(浴室・洗面・トイレ) 外観・庭・テラス・BBQスペース 眺望や周辺環境 広い画・中くらいの画・寄りの画を混ぜるのもポイントです。部屋全体の写真ばかりだと単調になり、寄りの写真ばかりだと広さが伝わりません。 施設によっておすすめの設備や提供サービスは異なるので、自施設でもっとも押し出したいポイントを前の方に持ってくることもおすすめです。 ⑥ 一棟貸しならではの撮り方 一棟貸し・貸別荘では、主に次の要素が判断材料になります。 棟の全景 — 建物全体が分かる引きの1枚。駐車スペースが写ると車での利用を検討している方に伝わります 寝室は全室 — 「和室8畳に布団4組」「ツインベッドの洋室」など、構成が違う部屋はすべて撮ります 庭・テラス・BBQ — 設備だけを写すのではなく、テーブルと椅子をセットして「使っている状態」に近づけると伝わり方が変わります 眺望 — 窓から見える景色は、窓越しの構図と、外に出て撮った景色の両方があると誤解が生まれにくくなります 夕景・夜景を1枚 — 照明が灯った外観やテラスの写真は、一棟貸しの滞在イメージを補強します また、実際に宿泊体験をする人物を写した画像は、施設を探すゲストが宿泊時のイメージを持ちやすく、比較検討の段階でのアドバンテージになります。 ⑦ スマートフォンでどこまでやれるか 近年のスマートフォンであれば、十分に通用する写真が撮れます。優先して用意したいのは高価なカメラではなく、三脚(またはスマートフォン用ホルダー)やグリッド表示・HDRの設定です。どちらも水平の安定とブレ防止という、仕上がりに直結しますます。 一方でスマートフォンが苦手なのは、夜間や照明が暗い室内、そして極端に狭い部屋を歪みなく広く見せる場面です。ここで満足できない場合が、撮影代行を検討するタイミングの一つになります。 部屋づくりが先か、撮影が先か 順番としては、コンセプト → 部屋づくり → 撮影です。写真はあくまで「そこにあるもの」を伝える手段であり、ないものを作り出すことはできません。 撮影の前に部屋そのものを見直したい場合は、予約が入る部屋の作り方が参考になります。どんな宿として見せたいかが定まっていない場合は、民泊のコンセプトの決め方を先に確認しておくと撮影の方針もはっきりします。 逆に言えば、部屋づくりが固まっているなら、写真はいますぐ改善できて費用対効果が読みやすい打ち手です。ただし、写真を磨いても掲載先が1つだけなら、見てもらえる母数はその1つ分にとどまります。 民泊の写真撮影を外注する場合の料金相場はいくら? 外注する場合、一軒家・一棟貸しなら45,000〜65,000円、ワンルーム〜1Kなら25,000〜35,000円が目安になります。実際に公開されている金額から整理しました。 公開料金を出している4社から見た相場 以下は、民泊・宿泊施設向けの撮影サービスのうち、自社サイトに料金を公開している4社の内容です。 事業者 公開されている料金 含まれるもの 出張費 Space Photo 1R・1K 25,000円/1DK・2K 28,000円/1LDK 32,000円/2LDK 36,000円/3LDK以上 […]









