「民泊を始めたい。でも、法律や手続きが難しそう…」
「ネット情報は多すぎて、結局なにから手を付ければいいかわからない…」
民泊は、正しい順番と正しい情報で進めれば、初心者でも再現性の高いビジネスです。反対に、自己流で走ると「営業できない物件を借りてしまった」「消防で止まった」「近隣トラブルでメンタルが削れた」などの落とし穴にハマりがち。
そこでこの記事では、読者がそのまま実践できるようになることをゴールに、一般の方でも入手しやすい民泊関連書籍を6冊に厳選して紹介します。
この記事でできるようになること
- 自分に合う民泊本(入門/法律/運営/価格/税金)がすぐ選べる
- 「民泊やることロードマップ」が手に入る
- 1 なぜ今、民泊を「本」で体系的に学ぶべきなのか?
- 2 失敗しない3つの選び方
- 3 【目的別ランキング】ビジネスの始め方・戦略を学べる民泊本おすすめ6選
- 3.1 【1位:初心者・全体像】『民泊1年生の教科書――未経験、副業でもできる!』
- 3.2 【2位:初心者・全体像】『サラリーマンの最強副業! 誰でもできる民泊の教科書決定版』
- 3.3 【3位:初心者・全体像】『ゼロから1年でFIREを目指す!民泊旅館投資サバイバル大全』
- 3.4 【4位:法律・手続き】『事業者必携 改訂新版 記載例つき 民泊ビジネス運営のための住宅宿泊事業法と旅館業法のしくみと手続き』
- 3.5 【5位:戦略・価格】『レベニューマネジメント――収益管理の基礎からダイナミックプライシングまで』
- 3.6 【6位:税務・会計】『フリーランス&個人事業主のための確定申告 改訂第20版(令和8年版/2026年対応)』
- 4 本の知識を“行動”に変える:民泊ビジネス成功のロードマップ
- 5 民泊でよくある失敗3つ
- 6 よくある質問
- 7 まとめ:あなたに合う1冊から、最短で動き出そう
なぜ今、民泊を「本」で体系的に学ぶべきなのか?
1)ネット情報は部分点になりやすい
Web記事は疑問解決に便利ですが、民泊は「物件」「法律」「消防」「運営」「清掃」「価格」「税金」がつながっています。
本で全体像を押さえると、抜け漏れを防げます。
2)民泊は法令ビジネスだから
民泊は主に次の3つの枠組みで運営します。どれを選ぶかで、できること・必要な手続き・制約が変わります。
- 住宅宿泊事業法(民泊新法):届出で始めやすい(ただし営業日数など制限あり)
- 旅館業法:ハードルは上がるが、運用の自由度が高い(自治体運用も重要)
- 国家戦略特別区域法(いわゆる特区民泊):対象エリアが限定、ルールも独自
「知らなかった」は通用しにくい領域なので、法令の「根っこ」まで整理された本が強いです。
3)運営の勝負所は現場のオペレーション
民泊は開業よりも、開業後に差がつきます。
清掃品質/チェックイン動線/メッセージ対応/価格調整など、現場の型を作るほどラクになり、評価も上がります。
失敗しない3つの選び方

1)あなたの目的に合っているか
- まず全体像を掴みたい → 入門書
- 法律のより詳しい要件を知りたい → 法律・手続き本
- 利益を増やしたい → 価格・収益管理本
- 確定申告・経費・インボイスが不安 → 税務本
2)改訂版・出版年が新しいか
民泊は制度運用が変わりやすいので、改訂版/直近版を優先しましょう(特に法律・税務)。
3)実践に適した書き方か
チェックリスト、書式例、手順がある本は強いです。読むだけで終わらず、そのまま行動できます。
【目的別ランキング】ビジネスの始め方・戦略を学べる民泊本おすすめ6選

先に結論(迷ったらこの順)
- まず全体像 → ①位の本・②位の本・③位の本
- 法律ルート決定 → ④位の本
- 価格で利益を守る → ⑤位の本
- 税務で詰まらない → ⑥位の本
【1位:初心者・全体像】『民泊1年生の教科書――未経験、副業でもできる!』
おすすめタイプ:これから民泊を始める/副業で小さく始めたい/全体像を最短で掴みたい
専門用語が少なく、最初の1冊に向いています。
「物件はどう見る?」「何から準備する?」「よくある失敗は?」が、初心者目線でまとまっています。
- 読むポイント:最初の設計(やらないこと含む)を先に決める
- 読んだらやること:次の「ロードマップ」にチェックを入れ始める
入手々:Amazon・楽天ブックス・紀伊國屋書店などで一般販売(紙/電子)
【2位:初心者・全体像】『サラリーマンの最強副業! 誰でもできる民泊の教科書決定版』
おすすめタイプ:これから民泊を始める/副業で小さく始めたい/全体像を最短で掴みたい
先出の本と同様に、専門用語が少なく「会社員が無理なく回せる民泊」を前提に書かれているので、最初の1冊として読みやすい本です。
民泊業界で有名なBeds24の開発者である長坂創太さんが書いており、民泊の全体像から副業としての設計(時間の使い方・外注化の考え方)までイメージしやすいのが強みです。
- 読むポイント:最初の設計(やらないこと含む)を先に決める
- 読んだらやること:次の「ロードマップ」にチェックを入れ始める(収支→物件条件→運営の型)
入手先:Amazon・楽天ブックス・紀伊國屋書店などで一般販売(紙/電子)
【3位:初心者・全体像】『ゼロから1年でFIREを目指す!民泊旅館投資サバイバル大全』
おすすめタイプ:これから民泊を始める/副業で始めたい/全体像を最短で掴みたい/すこし踏み込んだ内容を知りたい
タイトルは攻めていますが、中身は「何から手を付けて、誰とどう調整して、どう計画を作るか」がステップ形式(ロードマップ)で整理されてい1冊。
民泊運営だけでなく、物件選定・投資判断・関係者調整まで含めて全体像を掴みたい人に向いています。
※より「投資・旅館寄り」の話も入るので、まず入門書を読んだ後の2冊目として選ぶのもおすすめです。
- 読むポイント:いきなり理想(FIRE)から逆算せず、STEP0〜STEP1で「勝てる条件(立地・運営体制・出口)」を固める
- 読んだらやること:自分の想定エリアで「需要(季節・イベント)」「競合の単価」「条例・運用」をメモして、1枚の事業メモにまとめる
入手先:Amazon・楽天ブックス・紀伊國屋書店などで一般販売(紙/電子)
【4位:法律・手続き】『事業者必携 改訂新版 記載例つき 民泊ビジネス運営のための住宅宿泊事業法と旅館業法のしくみと手続き』
おすすめタイプ:「民泊新法/旅館業/特区民泊」のどれでやるか迷っている/申請・届出で失敗したくない
民泊ビジネスの法務の地図になる一冊です。
住宅宿泊事業法(民泊新法)と旅館業法を軸に、必要書類・書き方(記載例)まで踏み込みます。ネットの断片情報より、判断の筋道が作りやすいのが良さです。
- 読むポイント:制度ごとの「できること/できないこと」を表で整理する
- 読んだらやること:自治体のHPで上乗せ条例・運用を必ず確認する(同じ法律でも地域で解釈や運用は変わります)
入手先:Amazon・楽天ブックス・紀伊國屋書店などで一般販売
【5位:戦略・価格】『レベニューマネジメント――収益管理の基礎からダイナミックプライシングまで』
おすすめタイプ:「なんとなく値付け」から卒業したい/繁忙期・閑散期の価格差で利益を守りたい
民泊の利益は、稼働率だけでなく単価設計で大きく変わります。
この本は、需要に合わせて価格を動かす考え方(ダイナミックプライシング)や、収益管理の基本を整理できます。
- 読むポイント:「満室=正解」ではなく「利益最大化=正解」に頭を切り替える
- 読んだらやること:最低でも週末・連休・イベント・季節の4軸で料金表を作る
入手先:楽天ブックスなど一般流通の書籍として購入可能(在庫状況は時期により変動)
【6位:税務・会計】『フリーランス&個人事業主のための確定申告 改訂第20版(令和8年版/2026年対応)』
おすすめタイプ:開業届・青色申告・経費・減価償却が不安/インボイスや消費税も怖い
民泊は「売上が伸びたのに、税金で詰まる」ケースがわりとあります。
この本は確定申告の全体像から、帳簿、経費、申告書作成、消費税まで、最新トピックも踏まえて整理できます。
- 読むポイント:経費にできる/できないより先に「事業の形(個人/法人・課税/免税など)」の理解
- 読んだらやること:月1回の「記帳日」をカレンダーに固定する(溜めると地獄)
入手先:Amazon・楽天ブックス・大型書店・電子版などで一般販売
本の知識を“行動”に変える:民泊ビジネス成功のロードマップ

ここから先は、読んだ内容をそのまま作業に落とすための手順です。チェックを付けるだけで進む形にしました。
STEP1:収支シミュレーション
- 初期費用:家具家電/Wi-Fi/スマートロック/申請費用/撮影費
- 固定費:家賃/光熱費/清掃費/消耗品/OTA手数料
- 売上:想定ADR(平均単価)× 稼働率(最初は控えめでOK)
最低ライン(ざっくり)
「1泊あたり粗利」=(宿泊単価)−(清掃費+消耗品+手数料+光熱の目安)
この粗利で、家賃と固定費を何泊で回収できるかを出すと、判断が早いです。
STEP2:物件選定(ここでコケる人が多い)
- 用途地域・建築用途(自治体の窓口や資料で確認)
- マンションなら管理規約(民泊禁止の有無)
- 近隣環境(騒音・ゴミ・駐車・動線)
STEP3:制度選びと事前相談
制度(民泊新法/旅館業/特区民泊)を決めたら、保健所・消防に早めに相談します。
ここは「申請前の相談」で勝負が決まることも多いです。
- 住宅宿泊事業法(民泊新法):届出中心。運営ルール(標識掲示、衛生、安全確保など)を確認
- 旅館業法:設備・構造要件、フロント/管理体制、自治体運用の確認
- 特区民泊(国家戦略特別区域法):対象エリアか、最低宿泊日数など自治体基準を確認
STEP4:部屋づくり(設備はクレーム予防)
- Wi-Fi:速度と安定(レビューに直撃)
- 鍵:スマートロック等で受け渡し事故を減らす
- 消耗品:トイレットペーパー等は切れない仕組みに
- ハウスルール:ゴミ・騒音・喫煙を明文化
とくにチェックインは、ゲストが施設に到着して初めて行う体験のため、スムーズに行えることが理想です。最近はスマートロックが、主流になりつつあります。気になる型は、要チェックです。
STEP5:写真・リスティング
- 写真:明るい時間帯・広角・生活導線がわかる構図
- タイトル:誰向けの何が強い物件か(例:駅近/静か/駐車場/キッチン)
- 説明:チェックイン方法/騒音ルール/ゴミの出し方は必ず明記
STEP6:運営の型(テンプレ+業務手順)
- メッセージテンプレ:予約直後/前日/当日/チェックアウト後
- 清掃手順:清掃→点検→写真→報告
- 緊急時:鍵紛失/水漏れ/騒音の連絡フローを決める
STEP7:レビュー獲得→改善
- 最初の数組は対応を丁寧に(レビューが資産になります)
- 低評価が出たら「原因→再発防止」をSOPに追記して終わらせる
民泊でよくある失敗3つ

1)近隣トラブル(騒音・ゴミ)
- ハウスルールを予約前に読ませる(短く、強く)
- ゴミは図解+多言語(写真が最強)
- 注意は感情ではなく、ルールで伝える
トラブルは最悪の場合法的な問題にも繋がりかねません。以下の記事で民泊トラブルについて詳しく解説しているので、要チェックです。
➤これで解決!民泊トラブル事例まとめ|近隣・マンションから女性・外国人の問題まで
2)清掃ミスによる低評価
- チェックリストを作って、誰がやっても同じ品質に
- 完了写真で「やった証拠」を残す(外注でも必須)
3)価格ミス(安売り・取りこぼし)
- イベント・連休・季節の波で、価格は変えてOK
- 「満室を目指す」より「利益を守る」を基準に
適切な価格設定は、安定した民泊運営を続けるためには欠かせません。最近はAIを活用したダイナミックプライシングも広く浸透してきているため、ご自身の運営スタイルにあった設定方法を確立しましょう。
よくある質問

Q. 民泊って結局、違法になりませんか?
A. 違法かどうかは「どの制度で、どの要件を満たしているか」で決まります。住宅宿泊事業法(民泊新法)、旅館業法、国家戦略特別区域法(特区民泊)など、根拠法令に沿って進めるのが前提です。
それぞれの違いについて、詳しくはこちらの記事で解説しています。
Q. マンションでもできますか?
A. 物件として可能でも、管理規約で禁止されていると実質不可です。契約前に必ず確認を。
Q. まず買うならどの本?
A. 迷ったら、①『民泊1年生の教科書――未経験、副業でもできる!』で全体像をつかみ、 ④『事業者必携 改訂新版 記載例つき 民泊ビジネス運営のための住宅宿泊事業法と旅館業法のしくみと手続き』で制度と手続きを理解する、という順序で購入しましょう。
まとめ:あなたに合う1冊から、最短で動き出そう
民泊は、正しい知識を正しい順番で積み上げれば、初心者でも現実的に形になります。
まずは入門書で全体像を掴み、法律本で「自分はどの制度でやるか」を決め、清掃と価格で運営の土台を固めていきましょう。
最短ルート:
①『民泊1年生の教科書』→ ④『住宅宿泊事業法と旅館業法のしくみと手続き』
この記事が、あなたの民泊ビジネスを迷いなく前に進めるきっかけになれば嬉しいです。

