民泊運営をしていると、様々なトラブルが起こります。
火災に備品の破損や盗難など、、、
安心して民泊運営を行うためにもしっかり保険についてチェックしておく必要があります。
本記事では、保険の重要性やおすすめの保険について紹介しているので、ぜひ最後までチェックしてください。
民泊の運営で保険って必要?
民泊を運営するにあたり保険への加入義務はないものの、いざという時の備えとして、保険契約しておくことを推奨します。
理由は不特定多数の人が利用するという民泊の性質から、様々なトラブルに見舞われることが予想されるからです。
火災や施設の破損といった民泊の運営に大きな影響をもたらすものから、ゲストとのトラブルなど、予期せぬ事態に対して事前に必要な措置を講じなければなりません。
各種保険を活用することによって、民泊の継続的な運営が可能になるでしょう。
民泊運営で考えられる主なリスク
①火災
民泊運営で考えられる主なリスクの一つ目は火災。
ホストの不注意やゲストによる火災のリスクに備える必要があります。
利用客の中には海外からのゲストも想定され、自国とは異なる環境から調理器具家電の操作ミスによって、火災が発生してしまうかもしれません。
火災に備える保険で注意しなければならないのが、民泊運営における火災は一般的な火災保険では補償されないこと。
火災保険の対象は一般用途の建物です。
一方で民泊に供される住居は事業用用途の物件となっており、火災保険では補償を受けられません。
火災に備えるためには、民泊保険をはじめとした法人保険への加入が望まれます。
②施設・設備の損傷や故障
二つ目は施設・設備の損傷や故障。
ゲストが家電や家具、住宅設備を損傷もしくは故障した場合、原則的に宿泊客へ損賠賠償を請求可能です。
しかし利用客が海外からの旅行者や、ゲストがチェックアウトしたのち、施設・設備の損傷が明らかになったケースでは、オーナーが損害を被る可能性があります。
キャッシュ不足により、施設・設備の原状回復が後回しになってしまうと、民泊施設としての価値を棄損してしまう恐れがあるのです。
結果として、民泊の運営に支障を来たし、稼働率にも悪影響を及ぼしてしまうかもしれません。
③盗難
民泊運営で考えられる主なリスクの三つ目は盗難。
ゲストの認識違いにより、悪意がなくとも部屋の備品を返さず、チェックアウトしてしまう可能性があります。
民泊には文化や習慣が異なる人々が訪れるケースがあり、備品をアメニティーであると勘違いしてしまうためです。
またゲスト間での盗難被害のリスクも存在し、不必要な備品を置かないことや金庫・個人ロッカーを配置するなどの対策を行っても、盗難のリスクを完全になくすのは難しいでしょう。
盗難による損害賠償責任が発生したときに備えることも、リスク対策の一つです。
④宿泊者の怪我や事故
さいごのリスクが宿泊者の怪我や事故。
ホストの過失やゲスト同士のトラブルで、怪我・事故が起きてしまうかもしれません。
宿泊者の怪我や事故の一例として考えられるのが、ホストの管理不足により施設の設備が倒れて、ゲストが負傷してしまうケースです。
またゲスト同士による不意の接触事故によって、宿泊者が怪我してしまうことなども考えられます。
施設の管理不足により死亡事故が発生してしまった場合、多額の賠償金が請求される可能性もあります。
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民泊のおすすめ保険3選|補償内容や料金の比較も◎
民泊保険(三井住友海上火災保険) | 日本ホスト保険(損保ジャパン) | 民パック(東京日動火災保険) | |
1年間の保険料 | 32,000円(一玄関=一施設で保険料が一律) | 0円 | 利用人数・運営面積等によって変動。要公式サイトの問い合わせフォームより確認 |
補償内容 | 1.旅館賠償責任 身体損害:1億円(1事故 3億円)、財物損壊:1億円 2.個人賠償責任 身体損害:1億円、財物損壊:1億円 | 1.ゲストの滞在に起因して、ホストの所有する施設や財物が破損した場合:3億円 2.ゲストまたは第三者に対する財物破損、もしくは人身傷害に関してホストが負う賠償責任や費用:1億円 | 1.旅館特別約款 (1)対人支払限度額(1名)1億円、(1事故または1請求)2億円(免責0円) (2)対物支払限度額(1事故または1請求)1億円(免責0円) (3)受託物危険(保険期間中支払限度額)100万円(免責0円) ○現金、有価証券その他の貴重品帳場保管の物(1名)10万円、帳場保管以外のもの(1名)3万円 帳場保管以外のもの(1事故)10万円 ○現金・有価証券その他貴重品以外の保管物(1事故)10万円 訴訟対応費用担保特約条項:支払限度額(1事故または1請求)1,000万円(免責0円) 初期対応費用担保特約条項:支払限度額(1事故または1請求)100万円 身体傷害見舞費用(支払限度額(1名)1万円(免責0円) 2.旅館宿泊者特別約款 |
メリット | ・免責なしのため、損害の程度に関わらず保険金の請求が可能 ・借用不動産損壊特約が付帯されており、借用物件でも補償対象 ・保険料が建物の面積に関わらず一律である | ・保険料の負担がない ・免責がなく、加入要件を満たしていれば手続きがいらない | ・対人対物補償や受託物危険に関する補償、火災保険と補償内容が充実 ・24時間駆けつけサービス、簡易修繕手配サービスが利用可能 ・家具レンタル、見守りサービス、そして便利屋などのオプション |
デメリット | ・日本民泊協会への入会が必須で、認定までに諸手続きを行う必要がある ・建物が小規模である場合、保険料が割高 | ・Airbnbプラットフォームを用いた民泊以外は対象外 ・ホストが所有する物件でなければ補償を受けられない ・火災のリスクには非対応 | ・保険料の算出が公式サイトの問い合わせフォームより確認する必要があり、保険に掛かるコストが直感的にわかりにくい ・民泊の規模によって保険料が異なるため、運営実態によっては保険に掛かるコストが増加する可能性がある |
民泊保険(三井住友海上火災保険)
民泊のおすすめ保険の1つ目は、民泊保険(三井住友海上火災保険)。
一般社団法人日本民泊協会による民泊保険で、保険者は三井住友海上火災保険です。
当該保険を利用するには、日本民泊協会に加入しなければなりません。
当該協会の会員になると年会費が発生しますが、この費用が保険料に当たります。
補償内容は旅館賠償責任と個人賠償責任の二つです。
日本民泊協会の保険の特徴として、建物の規模に関わらず保険料が一律であることです。
日本ホスト保険(損保ジャパン)
2つ目は日本ホスト保険(損保ジャパン)。 Airbnb(エアビーアンドビー)の民泊保険です。
日本ホスト保険はAirbnbの利用者であれば適用され、保険料は発生しません。
ホストの所有する施設・財物の破損や、ゲストまたは第三者に対する財物破損、人身傷害に関してホストが負う賠償責任を補償対象としています。
一方で火災の補償はないため、他の民泊専用保険と組み合わせて利用することによって、幅広いリスクへの対応が可能になるでしょう。
民パック(東京日動火災保険)
3つ目は、民パック(東京日動火災保険)。
Vivacityによる民泊保険で、代理店は東京海上日動です。
Vivacityは民泊事業者向けのサービス以外に、不動産コンサルティング業務や外国人スタッフによる賃貸住宅の清掃業務などを行っています。
当該保険を活用すれば、対人・対物補償や受託物危険に係わる補償、火災補償と多岐にわたるリスクに備えられるでしょう。
保険料や補償内容の詳細については公式サイトに記載がなく、問い合わせフォームより確認しなければなりません。
まとめ
資金調達や物件の用意、民泊新法や旅館業法などの法律に関する手続きだけでなく、民泊専用保険への加入も検討することを推奨します。
民泊を運営していく上で、火災や民泊施設の損傷、盗難など様々なリスク対応が必要不可欠です。
民泊保険を活用する上で重要なことは保険料・保険金だけでなく、リスクヘッジに必要な補償内容を見極めること。
必要のない補償内容の保険に加入してしまうと、無駄な費用が発生し、利益を圧迫する要因となってしまいます。