平安のかおり漂う!世界遺産・仁和寺で歴史ロマンを体感

歴史的建造物が多く、観光スポットとしても大人気の京都。
金閣寺や清水寺、平等院など有名スポットもたくさんありますが、今回はおすすめの穴場スポット「仁和寺」についてご紹介します。
京都からのアクセスが良いのもポイントなので、ぜひ足を運んでみてください。

仁和寺の歴史

仁和寺(にんなじ)は、886年に光孝天皇の勅願によって「西山御願寺」として創建が始まりました。しかし、光孝天皇は翌年に崩御し、その遺志を引き継いだ宇多天皇によって888年に完成しました。この際、寺号は元号から取られ「仁和寺」と名付けられました。

仁和寺は平安時代から皇室との深い関わりを持ち、宇多法皇が出家後に住まいを構えたことから「御室御所」とも称されました。以降、皇族が代々住職を務める門跡寺院として高い格式を保ちましたが、1467年の応仁の乱でほとんどの建物が焼失するという悲運に見舞われました。

その後、1634年に徳川家光の支援を受けて再興され、多くの重要な建物が再建されました。特に金堂は現存する最古の紫宸殿であり、本尊の阿弥陀三尊像が安置されています。また、1644年には五重塔が建立され、現在も重要文化財として多くの観光客を惹きつけています。

1994年には「古都京都の文化財」としてユネスコの世界遺産に登録され、現在もその歴史的価値とうつくしい自然景観から多くの人々に親しまれています。

 

仁和寺の見どころ

仁和寺の見どころは、まず「御室桜」が挙げられます。この桜は遅咲きで、4月中旬から下旬にかけて美しい花を咲かせ、特に五重塔との共演が見事です。

次に、国宝に指定されている「金堂」は、現存する最古の紫宸殿の遺構であり、内部には本尊の阿弥陀三尊像が安置されています。また、1644年に建立された「五重塔」は高さ36メートルを誇り、江戸時代の建築様式を色濃く反映しています。

庭園は北庭と南庭からなり、特に北庭から望む五重塔や「飛濤亭」は見逃せません。これらの庭園は国指定名勝であり、四季折々の美しい景観を楽しめます。

さらに、「観音堂」には千手観音菩薩立像や二十八部衆立像が安置されており、特別公開時には多くの参拝者が訪れます。

仁和寺はその歴史的背景と美しい自然景観から、多くの観光客を惹きつけるスポットです。

 

庭園

庭園は北庭と南庭からなり、特に北庭から望む五重塔や「飛濤亭」は見逃せません。これらの庭園は国指定名勝であり、四季折々の美しい景観を楽しめます。

 

観音堂

観音堂の内部には、本尊である千手観音菩薩立像や二十八部衆立像など、合計33体の仏像が安置されています。特に千手観音は、その多くの手で人々を助ける存在として知られています。また、370年以上前に描かれた障壁画もあり、その色彩は非常に鮮やかで、当時の技術を感じさせます。

 

 

名勝 御室桜(おむろざくら)

御室桜は、ほかの桜より遅く開花し、その可憐な姿は多くの人々を魅了してきました。江戸時代から庶民の桜として親しまれ、数多くの歌に詠まれてきた歴史ある桜です。

背丈が低く、まるで桜の海に五重塔が浮かんでいるかのような風景は、訪れる人々に癒しを与えます。

仁和寺や
足もとよりぞ
花の雲

春泥

ねぶたさの
春は御室の
花よりぞ

与謝蕪村

花盛り
御室の路の
人通り

桐奚

近年では、桜の下の土壌が粘土質であることが分かり、そのことが桜の生長に影響を与えていることが明らかになりました。その苦労を乗り越えて咲く桜の姿は、見る人の心に深く印象を残します。

御室桜の開花時期は例年4月中旬頃。春の京都を訪れる際は、ぜひ仁和寺に足を運び、この美しい桜をご覧ください。

 

御朱印

 

仁和寺紅葉雲海ライトアップ ※10月28日〜12月8日まで

紅葉雲海ライトアップは、京都の秋の風物詩として多くの人々に親しまれています。このイベントは、国宝の金堂を中心に、色づいた紅葉と幻想的な雲海が織りなす美しい景観を楽しめる特別な夜間拝観です。

 

仁和寺情報

住所京都府京都市右京区御室大内33
営業時間9:00~17:00(16:30受付終了)
・3~11月 9:00~17:00
・12~2月 9:00~16:30
拝観料・仁和寺御所庭園:800円
・霊宝館(期間限定):500円
・御室花まつり 特別入山料:500円
※高校生以下無料
※2024年11月5日現在
アクセス【電車の場合】
・京福電鉄(嵐電): 御室仁和寺駅から徒歩約3分
・JR嵯峨野線: 円町駅下車後、市バス26番に乗り換え、約10分で仁和寺前下車。または花園駅下車後、徒歩約15分
【バスの場合】
・市バス: 京都駅から26番系統で約40分
JRバス: 京都駅から高尾・京北線で約30分
【車の場合】
・京都南ICから約40分。
・京都東ICからも約40分。

 

まとめ

古都の静寂に包まれた仁和寺は、忙しい日々を送る私たちに、安らぎと癒しを与えてくれる場所です。世界遺産に登録された荘厳な建物や、四季折々の美しい庭園を散策すれば、心が安らぎ、穏やかな気持ちになれるでしょう。歴史と自然が融合したこの場所で、自分自身と向き合い、穏やかな時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。