民泊向けのおすすめスマートロック6選！費用や防犯性、電池持ちなど比較解説

民泊運営において、鍵の管理はホストにとって大きな負担となりがちです。ゲストとの鍵の受け渡し、紛失リスク、セキュリティ対策など、多くの課題がつきまといます。そこで注目されているのが「スマートロック」の導入です。

スマートロックは、スマートフォンや暗証番号などで鍵の開閉を管理できるシステムで、民泊運営の効率化とセキュリティ向上に大きく貢献します。しかし、多種多様な製品の中から、ご自身の民泊物件に最適なスマートロックを選ぶのは簡単ではありません。

この記事では、民泊にスマートロックを導入するメリットから、失敗しないための選び方、そしておすすめのスマートロック6選を徹底解説します。費用、防犯性、電池持ち、設置方法など、気になるポイントを比較しながら、あなたの民泊運営を成功に導くスマートロックを見つける手助けをします。

民泊にスマートロックを導入する3つのメリット

民泊運営においてスマートロックを導入することは、ホストとゲスト双方に多大なメリットをもたらします。ここでは、特に重要な3つのメリットを詳しく解説します。

そもそもスマートロックとは？

民泊の鍵の受け渡しでは、チェックイン時にホストが直接手渡す「対面方式」や、鍵を保管した箱を暗証番号で開けてもらう「キーボックス方式」がこれまで一般的でした。しかし、これらの方法ではホストの手間がかかったり、物理的な鍵の紛失や不正複製のといったリスクが伴います。

こうした課題を解決するのが「スマートロック」です。スマートロックとは、スマートフォンアプリや暗証番号などで解錠できる電子錠のことです。物理的な鍵が不要なため、紛失や複製の心配がありません。

ホストは予約ごとにゲスト専用の暗証番号を遠隔で発行・変更できるため、セキュリティ面でも安心です。ゲストは自身のスマートフォンや伝えられた暗証番号でスムーズにチェックインでき、ホストは鍵の受け渡しの手間から解放されます。

このように、運営効率と安全性を両立できるスマートロックは、民泊にぴったりな鍵の管理方法と言えます。

●鍵の受け渡し解説はこちらの記事から！
＞民泊の鍵受け渡し完全ガイド｜スマートロックからキーボックスまで紹介

メリット1：鍵の受け渡しが不要になる

民泊運営では、ゲストへの鍵の受け渡しが大きな課題でした。対面での受け渡しはホストの拘束時間が生じます。また、キーボックスの利用にも、設置場所の選定や暗証番号の管理、悪用リスクといった懸念があります。

スマートロックを導入すれば、物理的な鍵の受け渡しが一切不要になります。ゲストは事前に発行された暗証番号やスマートフォンアプリなどを使って入室できるため、ホストは現地に赴く必要がなくなります。これにより、チェックイン・チェックアウトの時間を柔軟に設定できるようになります。ホストの手間を省きつつ、同時にゲストの利便性も向上できるのです。

メリット2：鍵の紛失・複製リスクをなくせる

物理的な鍵を使用する場合、ゲストによる紛失や、悪意を持った人による複製といったセキュリティリスクが常に存在します。鍵を紛失した場合、シリンダー交換費用が発生するだけでなく、防犯上の不安が残ります。

スマートロックは物理的な鍵を必要としないため、これらのリスクを根本から解消します。解錠の暗証番号をゲストごとに発行でき、チェックアウト後は自動的に無効化されます。また、いつでも遠隔でアクセス権を停止できます。鍵を複製される心配がなく、高いセキュリティを維持しながら民泊運営することが可能です。

メリット3：入退室管理が容易になる

入退室状況を正確に把握することは、セキュリティ管理や清掃・メンテナンスのスケジュール調整において重要です。しかし、物理鍵の場合、誰がいつ入室したかをリアルタイムで把握するのは困難でした。

多くのスマートロックには、入退室履歴を記録する機能が備わっています。いつ、誰が、どの方法でドアを開閉したかという情報が自動的に記録され、アプリやWeb管理画面からいつでも確認できます。これにより、ゲストの入室状況を正確に把握して、清掃業者を手配したり、不審な入退室がないかを確認したりすることが容易になります。複数の物件を運営しているホストにとっては、一元的な管理が可能となり、運営効率が格段に向上します。

民泊向けスマートロックの選び方5つのポイント

民泊に最適なスマートロックを選ぶためには、いくつかの重要なポイントを比較検討する必要があります。ここでは、特に押さえておきたい5つのポイントを解説します。

ポイント1：費用（初期費用・月額費用）

スマートロックの導入には、本体価格である「初期費用」と、サービス利用料や通信費としての「月額費用」がかかる場合があります。初期費用は安くても、月額費用がかさみ、結果的に運営を圧迫してしまうケースもあるため注意が必要です。

• 初期費用：スマートロック本体・工事設置費・システム導入費など
  スマートロック本体の価格は、数千円台〜数万円を超えるモデルまで幅広く存在します。設置工事が必要な場合は、本体価格に加えて工事費用も発生します。予算と機能のバランスを考慮し、費用対効果の高い製品を選びましょう。
• 月額費用：システム利用料・サポート費用など
  遠隔操作機能や入退室履歴のクラウド保存、複数物件の一元管理機能などを利用する場合、月額料金が発生することがあります。これらの機能は民泊運営の効率化に直結するため、必要な機能を見極めてトータルコストで判断することが重要です。

ポイント2：防犯性

スマートロックを選ぶ上で、防犯性は最も重要なポイントです。ゲストが安心して泊まれるかどうかは、施設の信頼に直結します。

最低限チェックしたいのは以下の点です。

• 物理的な強さ：こじ開けなどの衝撃に耐えられる、頑丈な作りか。
• 不正解錠への対策：暗証番号ののぞき見防止機能や、複数回間違えるとロックされる機能があると安心です。
• 通信の安全性：ハッキングを防ぐため、通信が暗号化されているか。
• オートロック機能：ドアが閉まれば自動で施錠される機能は、鍵の閉め忘れを防ぐシンプルで確実な方法です。

ポイント3：電池持ち・電源方式

スマートロックの電源には、主に「電池式」と「給電式」があります。

電池式は、後付け型スマートロックの主流です。配線工事が不要な一方、電池が切れると動作しなくなります。民泊ではホストが頻繁に電池交換できないため、電池寿命が長い製品を選ぶことが重要です。また、電池残量の通知機能や、万が一の際に物理キーで開けられるかなど、電池切れ対策が充実しているか必ず確認しましょう。

給電式は配線工事が必要ですが、電池切れの心配がないのがメリットです。ただし、停電時にどうなるか（内蔵バッテリーの有無など）は確認が必要です。

どちらもメリット・デメリットがあるため、ご自身の運営方法に合わせたものを選択しましょう。

ポイント4：解錠方法の種類

スマートロックには様々な解錠方法があり、ゲストの利便性やホストの管理のしやすさが変わります。運営スタイルに合わせて最適なものを選びましょう。

• 暗証番号：最も手軽で一般的な方法です。ゲストに番号を伝えるだけで済むため、スマートフォンの操作が苦手な方でも安心です。滞在期間だけ有効な一時的な番号を発行できる機能は、民泊運営に必須と言えるでしょう。
• スマートフォンアプリ：遠隔での施錠・解錠や入退室履歴の確認ができ、ホストの管理が格段に楽になります。ただし、ゲストにアプリのインストールをお願いする必要があります。
• ICカード/FeliCa：Suicaなどの交通系ICカードや専用カードを鍵として登録できます。「かざすだけ」で解錠できる手軽さが魅力です。
• 物理鍵（非常用）：そして最も重要なのが、万が一の電池切れやシステムトラブルに備え、物理的な鍵でも開けられるかという点です。非常用の鍵穴がある製品を選ぶと安心感が格段に高まります。
• 指紋認証：セキュリティは非常に高いですが、ゲストごとに指紋を登録する手間があるため、不特定多数が出入りする民泊にはあまり向きません。

ポイント5：設置方法（工事の要否）

スマートロックの設置方法は、物件が賃貸か持ち家かによって大きく選択肢が分かれます。「工事不要タイプ」と「工事必要タイプ」の2種類の特徴を理解しましょう。

【工事不要タイプ（後付け型）】

現在ついているドアの内側のつまみ（サムターン）に被せたり、強力な両面テープで貼り付けたりするタイプです。ドアに穴を開ける必要がないため、導入しやすいのが最大のメリットです。自分で手軽に取り付けられる製品も多く、初期費用を抑えたい場合に適しています。賃貸物件でも原状回復が簡単で、すぐに設置できる場合が多いです。

【工事必要タイプ（交換・埋め込み型）】

既存の鍵を取り外して交換したり、ドアに穴を開けて本体を埋め込んだりします。専門業者による工事が必要で費用も高くなりますが、見た目がすっきりし、物理的な強度や防犯性が高いというメリットがあります。持ち家の物件で、より高いセキュリティを求める場合におすすめです。賃貸物件で設置する際は、必ず事前にオーナーや管理会社の許可を取りましょう。

民泊向けのおすすめスマートロック6選

ここでは、民泊運営に特におすすめできるスマートロックを6つ厳選してご紹介します。それぞれの製品の特徴と、民泊での利用におけるメリットを詳しく解説します。

LINKEY PLUS

LINKEY Plusは、民泊や小規模宿泊施設の運営に必要な機能に絞り込み、シンプルさと低コストを両立させたスマートロックです。民泊業界では3年連続シェアNo.1を獲得しており、シリーズ累e計で24,000台以上の導入実績があります。

予約サイト連携による暗証番号の自動発行で、民泊の鍵の受け渡し業務を効率化。 月額990円という低コストに加え、-20℃から使える高い耐候性と24時間サポートも完備しています。遠隔からでも安心して施設を管理できるため、民泊での導入におすすめです。

RemoteLOCK (リモートロック)

RemoteLOCKは、Wi-Fiに接続し、クラウドシステムを通じて遠隔で鍵の管理ができるスマートロックです。特に民泊仲介大手のAirbnbと公式に連携しており、予約が入ると滞在期間のみ有効な暗証番号がゲストへ自動で発行・通知されるため、鍵の受け渡し業務が完全に不要になります。ゲストはアプリのインストールも不要で、手軽さと高いセキュリティを両立。ホストの手間を大幅に削減し、運営を効率化できる点が大きな魅力です。

RemoteLOCK公式HP

KEYVOX

KEYVOXは、QRコードや暗証番号など多彩な解錠方法に対応したスマートロックプラットフォームです。宿泊管理システム（PMS）や予約サイトとの柔軟なAPI連携が特徴で、鍵の発行から通知までを自動化できます。

KEYVOX公式HP

bitlock PRO

bitlock PROは、初期費用0円、月額制で利用できる法人向けのスマートロックです。工事不要でドアに貼り付けるだけなので、賃貸物件でも原状回復を気にせず安心して導入できます。月額制で利用でき、アプリやICカードなど12種類の解錠方法に対応。通信が安定したLTEモデルも選択可能なため、Wi-Fi環境が不安定な物件でも運用しやすい点が強みです。

bitlock PRO公式HP

NinjaLockM

NinjaLockMは、住宅用として開発されたスマートロックですが、民泊でも活用できます。セキュリティ機能が充実しており、暗証番号の覗き見を防ぐフェイクピン機能や、いたずら防止機能が特徴です。アプリや暗証番号をはじめ解錠方法も豊富で、様々なゲストのニーズに対応できます。特に、リアルタイムで開閉履歴を確認できる点は、ゲストのチェックイン状況を把握する上で便利です。

NinjaLock公式HP

Baycomスマートロック

Baycomスマートロックは、初期費用0円から導入できる手軽さが魅力です。月額費用も比較的安価で、工事不要なため賃貸物件でも安心。暗証番号やICカードなど多彩な解錠方法に対応し、宿泊管理システムとの連携で鍵発行も自動化できます。貼り付け型より外れにくいサムターン交換型なのもポイントです。

Baycomスマートロック公式HP

【まとめ】民泊でスマートロックを始めるならこれだ！

民泊運営にスマートロックを導入するなら、機能とコストパフォーマンスのバランスに優れた「LINKEY」が最もおすすめです。耐候性が高く、多様なドアに対応できる設置の容易さに加え、宿泊予約システムとの連携による鍵発行の自動化は、ホストの手間を劇的に削減します。月額990円という低ランニングコストも、長期的な運営において大きな魅力です。24時間対応のサポート体制も、もしもの時に心強い味方となるでしょう。

民泊にスマートロックを導入するときの注意点

スマートロックは民泊運営に多くのメリットをもたらしますが、導入前に確認しておくべき注意点もいくつか存在します。トラブルを未然に防ぎ、スムーズな運営を行うために、以下の点に注意しましょう。

設置したいドアに対応しているか確認する

「せっかくスマートロックを購入したのに、自宅のドアに取り付けられなかった…」そんな失敗を避けるために、購入前の適合確認は非常に重要です。スマートロックは製品によって、取り付け可能なドアの形状や鍵の種類が異なります。特に、後付けタイプの場合は、内鍵のつまみ（サムターン）の形や大きさ、ドアの厚み、ドア枠との隙間などが条件に合わないと設置できません。

購入前には、必ず各メーカーの公式サイトで、自宅のドアが対応しているかをチェックリストなどで確認しましょう。もし少しでも不安な場合は、ドアの写真を撮ってメーカーのサポートに問い合わせてみると確実です。また、賃貸物件の場合はさらに注意が必要です。ドアに穴を開けるなど工事が必要なタイプは、必ず大家さんや管理会社の許可を得てください。工事不要の貼り付けタイプであっても、後のトラブルを避けるために事前に相談しておくことを強くおすすめします。

電池切れや通信障害時の対策を考えておく

スマートロックは電子機器のため、電池切れやネット回線の不具合、機器の故障といったトラブルが発生する場合があります。これらの事態にそなえ、事前に対策することが重要です。下記にスマートロックの電池切れと、通信障害への対策例をあげました。

電池切れ対策

• 電池残量通知機能：電池残量が少なくなると、アプリや本体で通知してくれる機能がある製品を選びましょう。
• 非常用電源：モバイルバッテリーなどから一時的に給電できる非常電源端子がある製品を選ぶと安心です。
• 物理鍵の用意：最終手段として、物理鍵での解錠が可能な製品を選び、緊急時のために物理鍵を近くに保管しておく（ただし、ゲストに渡す際は管理方法に注意が必要）。

ゲストが電池切れで入室できないといった事態を防ぐためにも、電池残量の定期的な確認と、非常時の解錠方法をゲストに事前に案内しておくことが重要です。

通信障害対策

• オフライン解錠：インターネット環境がなくても、暗証番号やBluetoothで解錠できる製品を選びましょう。
• 予備のWi-Fi：Wi-Fiルーターのトラブルに備え、ポータブルWi-Fiなど予備のインターネット環境を用意しておくのも有効です。
• ゲストへの案内：トラブル発生時の連絡先や、緊急時の対応方法（物理鍵の場所など）を、ゲストに事前に分かりやすく伝えておくことが大切です。

地域によっては、電波状況が極端に悪いところもあるため、通信環境の対策は必須です。

ゲストへの使い方案内を準備する

スマートロックは便利ですが、初めて使うゲストが戸惑わないよう、事前の案内が大切です。

写真やイラストを使った分かりやすい操作マニュアルを用意し、外国人ゲスト向けに英語など多言語で準備しておくと、より親切です。完成したマニュアルは、チェックイン前にメールなどで送付しましょう。当日の混乱を防ぎ、スムーズな入室につながります。

また万が一のトラブルに備え、緊急連絡先を明記しておけば、ゲストはさらに安心して滞在できます。こうした少しの配慮が、ゲストの満足度を高める鍵となります。

民泊用スマートロックに関するよくある質問まとめ

民泊運営者がスマートロック導入を検討する際によく聞かれる質問とその回答をまとめました。

Q. 電池が切れたらどうなりますか？

A. 多くのスマートロックは、電池残量が少なくなると事前にスマートフォンアプリや本体のLEDランプなどで通知してくれます。通知があった場合は、早めに電池を交換しましょう。

万が一電池が切れてしまった場合の対策は、製品によって異なります。たとえば、非常用電源ポートや内蔵バッテリー、物理鍵での緊急解除です。詳しくは各社の製品ページで確認することをオススメします。

Q. 賃貸物件でも設置できますか？

A. はい、賃貸物件でもスマートロックの設置は可能です。

重要なのは、ドアに穴を開けずに済む「工事不要タイプ」を選ぶことです。このタイプなら、退去時に取り外して簡単に元の状態に戻せます。ただし、工事が不要な製品であっても、思わぬトラブルを避けるために、必ず事前に大家さんや管理会社に設置の許可を得ておきましょう。

Q. インターネット環境がなくても使えますか？

A. 製品や利用したい機能によって異なります。

多くのスマートロックは、Bluetooth接続によるスマートフォンでの解錠や、本体のテンキーによる暗証番号解錠であれば、インターネット環境がなくても利用できます。しかし民泊運営においては、遠隔管理機能が非常に重要です。基本的には物件に安定したインターネット環境を整備し、スマートロックの性能を最大限に活用することをおすすめします。

まとめ

民泊運営において、鍵の受け渡しが不要になりセキュリティも向上するスマートロックは、ホストの負担を大幅に軽減します。物理的な鍵の紛失や不正複製の心配がなくなり、入退室履歴も管理できるため、運営の効率化と安全性の両立が可能です。

製品を選ぶ際は、費用、防犯性、解錠方法などの5つのポイントを、ご自身の物件に合わせて比較検討することが重要です。導入前にはドアへの適合を確認し、ゲストへの丁寧な使い方案内を準備することで、トラブルなくスムーズな運営が実現できます。

今回紹介した民泊におすすめのスマートロック6選を、ぜひ導入の参考にしてください！

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