スモークチップは燻製調理で食材を燻し香りや色をつけるための必須アイテムです。今回はスモークチップについての説明や使い方、おすすめのスモークチップ、スモークチップを使った燻製レシピについて詳しくご紹介します。
スモークチップの使い方や種類違いを理解することで、より美味しい燻製調理が可能になります!
燻製の必需品スモークチップとは?
燻製調理に欠かせないスモークチップは、原料となる木を細かく砕きチップ状にした燻煙材のことです。スモークチップの原木はサクラやリンゴなどいくつか種類があり、使用するチップによって食材の味わいや香り、風味が変わります。
スモークチップは燻煙材といっても、スモークチップに直接火をつけて使うわけではありません。スモークチップは鍋底や金属製の皿の上に置き、その下からコンロなどの熱源で炙り煙を出して使います。熱源がなくなると煙が出なくなるので、調理方法にあわせて火加減を調節することで食材に香りづけをします。
もう1つの燻煙材「スモークウッド」との違い
実は燻煙材にはスモークチップ以外にもスモークウッドという種類があります。
原木を細かく砕きチップ状になった「スモークチップ」に対し、原木を棒状のまま使う燻煙材を「スモークウッド」といいます。ちなみに、上の画像はスモークウッドです。
以下の表でその違いについて理解していきましょう。
燻煙材の種類 | 熱源の扱い | 煙の出る時間と温度 | 相性の良い燻製調理法 |
スモークチップ | 直接は火をつけない →熱源が必要 | 短時間・高温 | 熱燻 |
スモークウッド | 直接火をつける →着火以降に熱源は必要ない | 長時間・低温 | 冷燻 |
▼「熱燻・温燻・冷燻」についての詳細はこちらにまとめています!▼
https://uyamaresort.com/column/smoker/
スモークチップは、スモークウッドとは異なり量を調節できます。そのため、家庭にある調理器具や小さな燻製機でも使えたり、少量の食材からでも燻製が作れます。その分、初心者にも使いやすい燻煙材です。
また、量を調整出来ることから、様々な種類のチップをブレンドして自分好みの味にすることもできます。燻製に慣れてきたら是非挑戦してみてください。
スモークチップはどこで買えるのか?
スモークチップはホームセンターやアウトドアショップ、ネット通販などで購入できます。他にも、ダイソーなどの100円ショップでもスモークチップを購入可能なショップがあります。ダイソーのスモークチップはサクラ、リンゴ、クルミ、ナラの原木を使った4種類のチップがあります。
近場で用意ができる方は気軽に試してみるのも一つの手ですね。
スモークチップの使い方
燻製機を使ったスモークチップの基本的な使い方を紹介します!
準備するもの
- 燻製機
- 熱源(カセットコンロやガスバーナー)
- スモークチップ(ひとつかみ、約10g)
- 食材
使い方
- チップ皿にスモークチップを乗せ、燻製器にセットする
- 熱源を点火する(中火)
- 煙が出てきたら、網に食材を乗せる
スモークチップに直接火はつけません。チップ皿にスモークチップを乗せて、下に置いた熱源からの熱を加えて煙を立ち上げます。中火で3分くらい火にかけると煙が出てきます。煙が出てきたら弱火にして食材を燻します。
火力によって異なりますが、チップはひとにぎりで15分くらい煙が出ます。燻製する食材に合わせて燻しの時間やチップの量を調整します。
スモークチップ使用時の注意点
スモークチップの使用時や保管時の注意点、引火したときの対処法についてまとめています。
スモークチップ使用後の片づけ
スモークチップを使った後は、必ず水をかけて完全に消化させます。自然に火が消えたと思っていても、何らかの原因で再度火がつき、燃え出す可能性がゼロではないからです。使用後は水をかけて完全に消火したのを確認してから捨てましょう。
スモークチップの保管の仕方
スモークチップは各製品に記載された使用期限内に使い切りましょう。木を原料としている燻煙材ですので湿気を吸うと火がつかないことがあります。一度袋を開けたスモークチップは乾燥材と一緒に密閉容器に入れて保管しましょう。
スモークチップに引火したときの対処法
スモークチップが引火したときは熱源を切り、チップの上に蓋をして火を消します。チップ皿よりも大きな蓋をかぶせることで、酸素がなくなり火が消えます。火を消し、引火して焦げてしまったチップだけを取り除けば、もう一度新しいチップを乗せて調理を続けられます。※蓋をしても、どうしてもチップに引火した火が消えないときは、水をかけて完全に消火します。
燻製する食材によっては、したたり落ちた油が原因でスモークチップが引火することがあります。油による引火を防ぐために、チップと食材の間に受け皿を置く、またはチップにアルミホイルをかぶせて油がかからないようにします。
スモークチップの種類 おすすめ6種
おすすめのスモークチップの種類を6つ紹介します!
皆さんがスモークチップの扱いに慣れているかどうか、どんな食材を調理予定か、この観点からご自身に合ったスモークチップを選びましょう!
①サクラ
サクラの木で作られたスモークチップです。強い香りが特徴で、豚肉や羊肉、魚などのクセのある食材と相性がいいです。サクラチップは様々な食材に使えるため、一度に異なる食材を燻製したいときにも使いやすいです。
②ヒッコリー
どんな食材にも合わせやすいスモークチップです。ほのかに酸味があり、ハムやベーコン、チーズとの相性がいいです。
③リンゴ
香りはフルーティーで甘いのでブレンドはせず、単品での使用がおすすめです。燻製後は酸味が出て上品な味わいに仕上がります。鶏肉や白身魚、チーズ、ナッツなどの食材で作ると美味しいです。
④ウィスキーオーク
燻製調理に慣れてきた頃におすすめのスモークチップです。ウイスキー樽を細かくして作られたチップで、重厚で強めの香りを楽しめます。甘い香りと渋さもあるので、白身魚やチーズなどの食材に合います。
⑤ナラ
燻製初心者におすすめのスモークチップです。クセのないやさしい香りと燻したときの色つきの良さが特徴です。長時間燻すと渋みが出るので、燻製加減を確かめながら程よい色つきになるくらいに燻します。全般の食材に合いますが、特に魚介類とチーズなどの食材におすすめです。
⑥クルミ
ヒッコリーの木と同じ仲間のクルミの木は、食材を選ばない万能スモークチップです。香りはヒッコリーをよりもマイルドでクセがなく、ほかのチップと合わせたブレンドのベースによく用いられています。初心者にもおすすめです。
【初心者にもおすすめ!】燻製機要らずの燻製レシピ
スモークチップを使って作るおすすめ燻製レシピを紹介します!
ベーコン
鍋で作れる自家製ベーコンです。スモークチップがあれば、家にある道具で簡単に本格派の燻製ベーコンが作れます!燻製機を使用せず、レシピを見ながらであれば初心者でも作れます。
材料 | |
豚バラ肉 | ブロック、700g×2 |
桜スモークチップ | ふたつかみ |
【ソミュール液】 | |
水 | 1ℓ |
塩 | 200g |
砂糖 | 100g |
作り方
- 鍋に水と塩、砂糖を入れて火にかけ、溶けたら火を止めて冷まします。
- お肉の両面にフォークで穴をあけてソミュール液をしみ込みやすくします。
- ボウルにお肉とソミュール液を入れ、落とし蓋をしたら冷蔵庫で一晩寝かせます。
- 翌日、キッチンペーパーで水気を取り、塩出しのためにボウルに水を入れてラップをして冷蔵庫で6時間おきます。
- ボウルからお肉を取り出し、冷蔵庫で1~2日乾燥させます。
- 豚肉をひっくり返し両面を乾燥させたら、鍋にアルミホイルを敷いて高さを出すための器を乗せます。周りと器の中にスモークチップをばらまき、焼き網を器の上に乗せます。
- 焼き網にお肉を置いたら、アルミホイルをかぶせた蓋をかぶせて中火で20分燻します。
- 様子を確認しながらスモークしたら、ベーコンの完成です!
スモークチップを使って燻製を作ろう!
スモークチップの使い方を知っていれば、初心者でも簡単に燻製が作れます。定番のサクラやクルミをはじめ、いろいろな種類のスモークチップがあります。食材とスモークチップのアレンジを変えるだけで、香りや燻したときの色つきが違ってくるので、ぜひお好みの組み合わせを見つけてより美味しい燻製をお楽しみください。
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